この紙幣は日本の統治終了後から朝鮮戦争勃発前までの間に韓国で作られたとされる紙幣です。未発行とある通り、この紙幣は、韓国政府が製造はしたものの、流通させずにお蔵入りとした紙幣です。本来であれば、未発行紙幣は廃棄されますが、思わぬ形で世に出ることとなりました。 1950年、朝鮮戦争が勃発し、ソウルを占領した北朝鮮軍がこの紙幣を大量に手に入れたのです。 この紙幣を入手した北朝鮮軍は、現地（南朝鮮）での物資徴発に使用したため、本来流通する予定ではなかったこの紙幣が世に出ることとなりました。 しかし、最終的には新型の「韓国銀行券」と交換という形で回収され、「朝鮮銀行1000円券」は公式には未発行のまま、その役割を終えました。
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